生活保護の追加給付はいつ?対象者・金額・大阪での手続き
執筆:みんホゴ編集部|監修:株式会社APLUS(みんホゴ)
この記事の要点
- 生活保護の追加給付は過去の生活扶助基準の引き下げをめぐる最高裁判決を受けて行われる
- 現在生活保護を受けていない人も条件に当てはまれば対象になる
- 追加給付の金額は年齢や世帯人数、受給期間などによって異なる
- 大阪市の保護廃止世帯は2026年8月1日から申出を受け付けている
- 現在の生活に困っている場合は追加給付とは別の相談も必要になる
生活保護の追加給付はいつ?まず結論
生活保護の追加給付は、すでに2026年4月から支給が始まっており、自治体の準備状況に応じて順次支給されています。
大阪市では、現在も生活保護を受けている世帯の現在の受給歴については、2026年4月から順次支給されています。
一方、過去に生活保護を受けていたものの、現在は受給していない「保護廃止世帯」は、2026年8月1日から申出の受付が始まりました。申出後、書類に不備がなければ大阪市では約1か月程度での支給が案内されています。
ただし、実際の支給時期は世帯の状況や手続きの進み具合によって異なります。
この記事では、2026年8月25日時点の公式情報をもとに、生活保護の追加給付について「対象者・金額・大阪での手続き」を分かりやすく説明します。
生活保護の追加給付とは?
生活保護の追加給付とは、2013年から行われた生活扶助基準の引き下げをめぐる最高裁判決を受け、対象となる世帯に過去の保護費の差額の一部を追加で支給するものです。
2013年(平成25年)から生活保護の生活扶助基準が段階的に改定されました。
この改定をめぐる裁判で、2025年6月27日、最高裁判所は「デフレ調整」に関する厚生労働大臣の判断の過程や手続きに問題があったとして違法と判断しました。
これを受けて厚生労働省が追加給付を行う方針を決め、自治体で支給が進められています。
「デフレ調整」という言葉が難しく感じるかもしれませんが、ここでは、物価の下落などを理由として生活扶助の基準額を調整した部分と考えると分かりやすいでしょう。
生活保護の追加給付の対象者は?
厚生労働省によると、主な対象は次のようになっています。
- 2013年8月から2018年9月までの間に生活保護を受給した世帯
- 2018年10月から2026年3月までに生活保護を受給し、一定の入院・入所をしていた世帯
- 障害者加算など一定の加算が算定されていた世帯
- 期末一時扶助費など、対象となる扶助が算定されていた世帯
- 現在は生活保護を受けていない世帯でも、条件に当てはまる世帯
特に重要なのは、現在生活保護を受けていない人も対象になる場合があることです。
「昔、生活保護を受けていたけれど、今は仕事をしているから関係ない」と考えている方も、受給していた時期や内容を確認してみる価値があります。
ただし、2018年10月以降の期間については、対象となる基準生活費や加算などが算定されていなければ追加給付の対象外となる場合があります。
生活保護の追加給付はいくら?
追加給付の金額は、全員一律ではありません。
主に次のような条件によって変わります。
- 当時の年齢
- 世帯の人数
- 当時住んでいた地域
- 生活保護を受けていた期間
- 算定されていた加算や扶助の種類
厚生労働省は、2013年8月から2026年3月まで継続して生活保護を受給していた場合の例として、都市部(1級地-1)の居宅世帯では、60歳代単身世帯で10.5万円、30歳代夫婦と4歳の子ども1人の世帯で20.4万円を示しています。
これはあくまで国が示している世帯例です。実際の支給額を示すものではありません。
そのため、
「自分も10万円もらえる」
と考えるのではなく、個別の受給歴をもとに確認することが大切です。
大阪市の追加給付はいつ支給される?
大阪市では、世帯の状況によって手続きと支給時期が異なります。
現在も生活保護を受けている場合
現在の受給歴に関する追加給付は、原則として手続き不要です。
大阪市では2026年4月から順次支給されています。
現在も生活保護を受けているが、過去の受給歴もある場合
過去に大阪市の別の実施機関などで生活保護を受けていた期間については、届出書の提出が必要になる場合があります。
大阪市では2026年7月から受付を開始し、書類の確認後、約1か月程度で支給と案内しています。
現在は生活保護を受けていない場合
現在は生活保護を受けていない「保護廃止世帯」は、当時の世帯主から申出書を提出する必要があります。
大阪市の申出受付は、
2026年8月1日~2027年7月31日
です。
申出後、書類に不備がなければ、約1か月程度での支給が案内されています。
大阪市で追加給付を申し出る手順
現在は生活保護を受けていないけれど、「昔、大阪市で生活保護を受けていた」という方は、次の流れで確認しましょう。
- 以前、生活保護を受けていた時期を確認する
- 当時の世帯主など、申出に必要な情報を確認する
- 大阪市の追加給付について申出を行う
- 大阪市による受給歴などの確認を待つ
- 支給決定後、追加給付を受け取る
受給していた時期が正確に分からない場合でも、分かる範囲で確認してみましょう。
大阪市には「大阪市生活保護費等追加給付支給事務センター」が設置されており、追加給付の対象や申出方法、申出後の進捗状況などを案内しています。
大阪市の問い合わせ先
大阪市生活保護費等追加給付支給事務センター
- 電話:0120-553-040
- フリーダイヤルが利用できない場合:06-7777-8794
- 平日:9:00~20:00
- 土日祝:9:00~17:30
注意点・よくある失敗
追加給付について、特に注意したいのが「対象だから自動的にすぐ振り込まれる」と考えてしまうことです。
現在生活保護を受けている世帯の現在の受給歴については原則手続き不要ですが、現在生活保護を受けていない世帯は申出が必要です。
また、過去に複数の自治体で生活保護を受けていた場合、それぞれの自治体への申出が必要になるケースがあります。
「昔のことだから分からない」と放置せず、当時の自治体に確認することが大切です。
なお、追加給付は過去の保護費に関するものです。
今の家賃が払えない、食費が足りない、住む場所がなくなりそうといった現在の困りごとを、追加給付だけで解決できるとは限りません。
今の生活に困っている場合は、現在利用できる制度について別途相談することも検討しましょう。
今の生活にも困っているなら、早めに相談を
「追加給付の対象かもしれないけれど、今月の生活費が足りない」
「家賃が払えず、住む場所を失いそう」
「生活保護について相談したいけれど、福祉事務所に一人で行くのが不安」
このような場合は、追加給付の確認とは別に、今の生活について相談することが大切です。
生活保護の相談・申請では、世帯の収入や資産、住まいなどの状況を確認したうえで、保護の要否が判断されます。大阪市も、生活保護の相談・申請窓口は住んでいる区の保健福祉センター(生活保護担当)と案内しています。
みんホゴでは、生活保護の相談や申請サポート、福祉事務所への同行を無料で行っています。
住む場所に困っている方には、賃貸やグループホームなどの住まい探しについても相談できます。
生活保護の受給可否は福祉事務所の判断です。
「自分は対象になるのか」「何から相談すればいいのか」と迷っている段階でも、一人で抱え込まずに相談してください。
みんホゴへの相談はLINEで24時間受付しています。電話での相談も毎日21時まで、日曜・祝日を含めて対応しています。
まずは、今困っていることをそのまま聞かせてください。
執筆
みんホゴ編集部
生活保護・住まい支援の相談スタッフ
大阪を中心に生活保護の申請サポートと住まい探しを支援する「みんホゴ」(株式会社APLUS)の編集チーム。現場での相談・申請同行の経験に基づいて記事を執筆しています。
監修
株式会社APLUS(みんホゴ)
大阪府指定 居住支援法人(登録番号:大居232)
大阪府指定の居住支援法人として、生活保護を利用する方の住居確保と申請サポートを行っています。掲載内容は現場での支援実務に基づいて確認しています。
運営者の詳細は運営者情報・支援方針をご覧ください。