「この家にはもう住めない…」生活保護で引っ越したいときの注意点
執筆:みんホゴ編集部|監修:株式会社APLUS(みんホゴ)
この記事の要点
- 生活保護を利用中でも条件に該当すれば転居できる場合がある
- 引っ越し前に福祉事務所へ相談することが重要になる
- 転居に必要な費用が支給対象になる場合がある
- 生活保護とは別に住居確保給付金の転居費用補助もある
- 新しい住まい探しと生活保護の相談をまとめて行える
「この家にはもう住めない…」生活保護で引っ越したいときに知っておきたいこと
結論からいうと、生活保護を利用している人でも、一定の条件に該当すれば引っ越しできる場合があります。
ただし、「今の家が嫌だから」「もっと条件のいい部屋に住みたいから」という理由だけで、引っ越し費用が支給されるとは限りません。
現在の家賃が高く生活が苦しい、大家から退去を求められている、住み続けることが難しいなど、転居が必要と認められる事情があるかが重要です。
また、生活保護を利用していない人には、生活保護とは別の「住居確保給付金(転居費用補助)」があります。大阪市では2026年7月10日時点の制度内容が公開されています。
「生活保護で引っ越したい」と考えている場合も、まずは現在の状況を整理して、福祉事務所などに相談することから始めましょう。
生活保護で引っ越しできるの?
転居が必要と認められる場合がある
生活保護には、家賃など住まいに必要な費用を支える「住宅扶助」があります。
住宅扶助とは、生活保護の中で、家賃など住宅に必要な費用を支えるための扶助です。
生活保護を利用している人が転居を考える場合も、住宅扶助との関係を確認する必要があります。
たとえば、次のような事情がある場合は、早めに福祉事務所へ相談しましょう。
- 現在の家賃が高く、生活を続けることが難しい
- 大家や管理会社から退去を求められている
- 建物の老朽化などで住み続けることが難しい
- 世帯人数が変わり、現在の住宅では生活しにくい
- 現在の住まいでは安全面・生活面で問題がある
- より家賃の低い住宅への転居が必要になった
ただし、転居できるか、転居に必要な費用が支給対象になるかは、個別の事情を確認したうえで福祉事務所が判断します。
引っ越し費用は出る?
すべての費用が支給されるわけではない
生活保護を利用しているからといって、引っ越しにかかる費用がすべて支給されるわけではありません。
転居の必要性が認められた場合などに、住宅扶助の基準に基づいて敷金等が支給対象となることがあります。
そのため、
「引っ越したい」→「新しい部屋を契約する」
ではなく、
「引っ越したい」→「福祉事務所に相談する」→「転居の条件を確認する」→「住まいを探す」
という順番で進めることが大切です。
特に注意したいのが初期費用
新しい部屋を借りるときには、
- 敷金
- 礼金
- 仲介手数料
- 保証会社の費用
- 火災保険料
- 鍵交換費用
- 引っ越し業者の費用
などが必要になる場合があります。
どの費用が支給対象になるかはケースによって異なるため、自分で「これは出るだろう」と判断せず、契約前に確認しましょう。
生活保護とは別に「転居費用の補助」もある
「生活保護を利用していないけれど、家賃が高くて引っ越したい」という人は、別の制度を利用できる可能性があります。
大阪市の住居確保給付金(転居費用補助)
大阪市には、**住居確保給付金(転居費用補助)**という制度があります。
これは、同一世帯の人の死亡や、本人・同一世帯の人の離職、休業などによって世帯収入が減少し、家賃の安い住宅への転居が必要になった人を対象とする制度です。
家計改善支援を受けたうえで、転居によって家計が改善すると認められることなどが要件です。
2026年7月時点で、大阪市内へ転居する場合の支給上限は次のとおりです。
- 1人世帯:20万8,000円
- 2人世帯:22万4,000円
- 3人世帯:24万円
- 4人世帯:25万6,000円
- 5~6人世帯:27万2,000円
- 7人以上:28万8,000円
対象となる費用には、家財の運搬費、礼金、仲介手数料、家賃債務保証料、住宅保険料、鍵交換費用などがあります。
一方で、
- 敷金
- 前家賃
- 家具・設備の購入費
などは支給対象外とされています。
なお、この制度には収入・資産などの要件があり、誰でも利用できるわけではありません。
「この家にはもう住めない」と思ったらどうする?
まず現在の状況を整理する
慌てて新しい部屋を探す前に、次のことを整理しましょう。
- 今の家をいつまでに出る必要があるか
- 家賃はいくらか
- 家賃を払えなくなった理由
- 大家や管理会社から何を言われているか
- 手持ちのお金はいくらか
- 保証人を頼める人がいるか
- 生活保護を利用しているか
- 一人暮らしを続けることに不安があるか
福祉事務所への相談を先にする
生活保護を利用している場合、転居先を先に契約してしまうのは避けましょう。
家賃や住宅の条件、転居に必要な費用などについて、福祉事務所との確認が必要になる場合があります。
「もう退去しなければならない」と焦っていても、まず相談することが重要です。
引っ越し先が見つからないときは?
生活保護で引っ越したいと思っても、
「保証人がいない」
「初期費用を払えない」
「家具や家電がない」
「すぐに入居できる部屋がない」
という問題が出てくることがあります。
その場合は、一般的な賃貸だけに絞らず、
- 保証人不要の賃貸
- 初期費用を抑えられる住まい
- 家具・家電付きの住まい
- グループホーム
- 緊急時の宿泊先
なども含めて検討する方法があります。
特に一人暮らしに不安がある場合は、グループホームなど、生活面の支援を受けながら暮らせる住まいも選択肢になります。
生活保護で引っ越すときの流れ
引っ越しを考えている場合は、次の順番で進めましょう。
- 今の家に住み続けられない理由を整理する
- 福祉事務所へ転居について相談する
- 転居が必要と認められるか確認する
- 住宅扶助や転居にかかる費用について確認する
- 条件に合う新しい住まいを探す
- 契約前に家賃や初期費用などを確認する
- 必要な手続きを済ませてから引っ越す
生活保護の受給可否や転居費用の支給可否は、個別の状況を確認したうえで福祉事務所が判断します。
注意点・よくある失敗
新しい部屋を先に契約する
最も避けたいのが、相談前に新居を契約してしまうことです。
生活保護を利用している場合、住宅扶助の基準や転居の必要性などを確認する必要があります。
契約する前に福祉事務所へ相談しましょう。
「引っ越し代は全部出る」と考える
転居に関する費用が支給対象になる場合でも、対象費用や金額には条件があります。
「生活保護なら引っ越しは無料」と考えるのではなく、事前に確認することが大切です。
退去期限ギリギリまで相談しない
退去期限が迫ってから相談すると、新しい住まいを探す時間が十分に取れない可能性があります。
「まだ何とかなる」と思っていても、退去を求められている場合は早めに相談しましょう。
「この家にはもう住めない」と思ったら、早めに相談を
「家賃が払えない」
「大家から退去を求められた」
「今の家に住み続けるのが難しい」
「引っ越したいけれど、お金も保証人もない」
こうした状況では、引っ越しだけでなく、生活保護の相談と次の住まい探しを一緒に考えることが大切です。
みんホゴでは、生活保護についての相談・申請サポートや、福祉事務所への同行を無料で行っています。
さらに、賃貸・グループホームの住まい探しも相談できます。初期費用0円、保証人不要、家具・家電・Wi-Fi付きの住まいについても相談でき、状況によっては即日入居について相談できる場合があります。
対応エリアは大阪市を中心とした大阪府、神戸市など関西圏です。
「生活保護で引っ越したいけれど、何から始めればいいかわからない」という段階でも相談できます。
LINEは24時間受け付けており、電話も毎日21時まで、日曜・祝日も対応しています。
今の家に住み続けることが難しいと感じたら、退去期限が迫る前に、まず現在の状況を相談してください。
執筆
みんホゴ編集部
生活保護・住まい支援の相談スタッフ
大阪を中心に生活保護の申請サポートと住まい探しを支援する「みんホゴ」(株式会社APLUS)の編集チーム。現場での相談・申請同行の経験に基づいて記事を執筆しています。
監修
株式会社APLUS(みんホゴ)
大阪府指定 居住支援法人(登録番号:大居232)
大阪府指定の居住支援法人として、生活保護を利用する方の住居確保と申請サポートを行っています。掲載内容は現場での支援実務に基づいて確認しています。
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